日本語教師、プログラマーになる。

韓国に嫁いで日本語を教えていましたが、なんやかんやでiOSアプリ作ってます。

「日本語教師 やめたい」で検索したあなたへ

こんにちは、らばんじんです。

最近、Kotlinに興味津々です!

そろそろAndroidアプリも作ってみたいなぁ、と現実逃避している今日この頃です。でもその前にサーバかなぁ〜。

 

さて、ブログを開設してしばらく経ち、ありがたいことに検索サイトからいらっしゃる方が増えて来ました。

 

とっても嬉しいです。

ありがとうございます。

 

嬉しいんですが、なんだか不穏なキーワードで来られる方が多く…(笑)。

 

特にこれですよ「日本語教師 辞めたい」。

あと「日本語教師 やめる」だの。

日本語教師 辞めた」だの。

 

「辞めた」って気になりますよね!

ご自身がお辞めになって、スッキリしたところで同じ境遇の元教師を探していらっしゃるのか。

はたまた、辞めたいけれど、辞めたらどうなるのか…と心配で、辞めた先生はどうしているのかな?と調べていらっしゃるのか…。

 

辞めた私が言うのもなんですが、そういった方に有益な情報がある訳でもないのに検索していらっしゃる方が多いのでなんだか申し訳なくて(笑)。

ちょっと、そういった方に向けて何か少しでも役に立つような情報を残しておこうかなと思います。

 

アドバイス1「気にするな」

 

まず第一にお伝えしたいことは、ちょっと肩の力を抜いて欲しいということです。

 

外国人学習者の前に立つということは、私が日本人代表。学習者は高い授業料を払い、貴重な時間を犠牲にして教室へ来ている。しっかりしなくっちゃ!

 

…というお気持ちはよーくわかります。実際私も「学習者が払った授業料以上の授業をしよう!」なんて思い上がっていました。

 

そう、「思い上がり」なのです!そんなものは。

 

私たちの売っている「授業」や「日本語能力」というのは、目に見えません。もしこれが工場で作られた製品なら、材料費や光熱費などから原価を割り出し、そこに利益を乗せ…と厳格な計算が可能です。しかし、私たちの売っているものは目に見えないんですよ。大事なことなので二回言いました。

いくら「お、値段以上」の授業をと張り切ってみても、本当にそうなるかどうかなんて誰にもわからない。

100%の授業でもまだまだ不安だから、110%、120%…とどんどんエスカレートしていって、息切れしてしまいます。

 

もしかしたら、授業の終わりに学習者が挨拶をしてくれたり、晴れやかな顔をしていたりするかもしれません。

あるいは、私が教えていたような韓国式の学院(民間の日本語スクール)では、リピート率という形で。国内の日本語学校なら、能試の合格率や、大学進学率などの数字という形で。

正確なフィードバックが返ってくる「フリ」をするかもしれません。

 

でもそんなのは、正確な数値とは限らない。

実際私も、韓国語の学院に1ヶ月だけ通ってすぐに辞めてしまいました。先生はガッカリしたでしょうし、「あの子はTOPIKに落ちただろうな」と思われたでしょう。しかし私は実際、その後TOPIKに合格していますし、満足のいく授業、よい買い物だったと思っています。

表面的な数値は、盲信するのではなく、ちょっとした参考にして、反省したり、励みにしたりするものなんです。振り回されてはダメです。

 

授業が終わった時、学習者の顔が曇っていた。気にはなるでしょうけど、気にしすぎもよくありません。お腹が痛いとか、彼女と別れたとか、授業とは別の要因なのかもしれません。

日本語は、彼らの人生の中心ではありませんし、教室もまた、日本語学習の中心とは限りません。

いちいち気に病むということは、一種の自惚れでもあるのではないでしょうか。

 

日本語教師という仕事は、ほとんどの場合一人ぼっちで教室にほっぽり出されます。先輩にくっついて技術を盗むとか、見習い、弟子入りということが難しいのです。しかも、舐められてはいけない。「研修中です」の札で大目に見てもらうこともできない。

うまくいかなくて当然だと思いませんか?

 

アドバイス2「日本語教師を辞めてどうする?」

なんといっても、不安なのはセカンドライフですよね。

 

実は私も辞めた時、次の仕事の当てがある訳ではありませんでした。

日本語教師というのは結構特殊な職業です。日本語に関するものなら、どんな些細なことでも経験になるんですから。

どうでもいい情報ですが、昔「くず」というお笑い芸人同士で結成したユニットが、「全てが僕の力になる!」という曲を歌っていましたね(本当にどうでもいいですね)。

これは、他業種から日本語教師に転職する場合には大変有利です。

 

パッと思いつく元教諭や元保育士はもちろんのこと、元会社員なんかも大いに歓迎されます。特に元営業職なんて引く手数多でしょう。

その他、元SE、元歌手、元野球選手、元料理人、元ヤクザなどなど、どんな人材でも輝けるすごーい職場だと思います。こんなお仕事、他は多分「俳優」くらいなんじゃないでしょうか?

 

しかし!これが逆、つまり日本語教師になるのではなく、日本語教師から他業種への転身となると、そうはいきません。潰しのきかないお仕事ということになってしまいそうです。

 

が!日本語教師にも他業種で使えるスキルというのはあるはずです。

 

大勢の学習者やマンツーマンレッスンのセレブの前に立って授業(プレゼン)する。

→これを嫌がる人は多いです。

 

外国人の扱いに慣れている

→世は大ポリコレ時代。これだけでも、すごいアドバンテージですよ!

 

そもそも「授業」のスキルは貴重

→日本語ではなく、他の言語や、趣味を生かした講座の講師を目指してみては。ただ、ほとんどの場合資格が必要になりますね。

例えばIT営業なら、自社のソフトウェアを顧客に説明したり、マニュアルを作成したり、手取り足取りで使い方を説明したりなど、授業に近いお仕事もありますよ。

 

わがままな学習者(お客様)のニーズを聞き出し、授業を組み立てる。

→日本語が通じてもお話が通じない人が、この世の中にはたっくさんいます!学習者のヘンテコな日本語に慣れている日本語教師なら、うまいこと要望を聞き出せるのでは…!?

 

補講や授業の準備で労働時間がむちゃくちゃ

→多少の残業はへっちゃら!?…というのをアピールポイントにするのもいいけれど、ごくごく普通の会社でも、残業が少ないだけでも御の字な訳で、楽しく働けます。夜更かしができるという方は、語学力を生かしてホテルのフロントなんてどうでしょう?

 

綺麗な日本語を使えます。声も割とデカイ

→カスタマーセンター、ユーザーサポートなどはどうでしょう?

 

でもね、私の場合、ここに書いてあることはぜーんぶ出来ません。だって、こういうのが出来なくて、自信がなくて辞めたんですもの〜(笑)というわけで、韓国語は喋れるけれど、私の得意なことって一体何!?としばし途方に暮れてしまいました。

 

アドバイス3「では具体的にどうするのか」

 

私の場合、失業者向けの職業訓練に通いました。

韓国の場合、私のような結婚移民者(配偶者)には就職支援のために、就職成功パッケージという制度があります。

この制度は、ウリナラとあとなんとかいう国(ヨーロッパだったかな?)にしかないんですよ!と自慢していましたが、日本のハローワークにだって結構しっかりとした支援制度があります。

 

韓国に来る前、ハローワークにも行ったことがあったんですけど、検索してもなかなかいい仕事が見つからないし、窓口の人もあんまりやる気がなくて私独身なのに「ママのための就職セミナー、赤ちゃん同伴OK!」みたいなのを勧めてきたりして、正直「?」って思ったりもしました。

ただ、とりあえず足を運べばやる気も出るし、いろんなセミナーも企画しているので、一人で悩んでいるよりは絶対ましです!

 

特に、適性検査は絶対にやっておいた方がいいです。

あれって結構学生の時にやらされますが、学生の時ってどうしても夢見がちなので、無意識に「できること」「得意なこと」よりも「やりたいこと」「カッコいいこと」で回答してしまって、検査結果がずれていたりします。

しばらく日本語教師として働いてみて、文法説明は好きだけど、ドリルはイヤだとか、なるべく学習者と飲み会なんかしないで早く帰りたいとか、授業の準備は大変だけど、プリントを作ったら満足感はあるとか、自分の働き方について色々とわかって来ると思うんです。

なのでもう一度、フラットな気持ちで受けてみてください。きっと違った結果が出ると思います。

私の適性検査の結果がどうだったかは…。このブログのタイトルに書いてありますよね^^

 

ただ、IT業界ってものすごいバケモノがゴロゴロいるので、本当に合ってるのかなぁと、毎日自信を失くしていますが…。楽しいのは確かです^^

 

アドバイス4「夢破れたらそこで人生終了なの?」

 

しばらくネットショップでアルバイトをしてた事もありました。パソコンは得意だったので。

 

そこで扱っている商品が私、もともと大好きで〜。ちょっと特殊な商材なので詳細は内緒ですけど、いわゆる雑貨屋さんみたいなもんで、とにかく可愛いんですよ!なんとなくバイトを探していて、これだっ!と思って応募してみたんですけど、可愛いものに囲まれてのお仕事って本当に幸せ〜!

 

お仕事自体はとても単純だったし、お給料も安かったけど、とても素敵な職場でした。社員さんも自分の会社の商品を愛していて、可愛いですよね〜!って盛り上がったり。

 

前回の臨時職員(公務員のアルバイト)の記事でもちょっと書きましたけど、お仕事のやりがいって、必ずしも日本社会に貢献するだとか、日本の心を伝えたいだとか、多文化共生がどうのこうのとか、少子高齢化による移民社会とか…そんな大それた事じゃなくってもいいんじゃないかと思うんです!

 

日本語教師を目指したあなたは、きっと大変な努力家で、大きな夢を抱いて日本語教育の世界に飛び込んだことでしょう。それだけに失望が大きいということも、もしかしたらあるかもしれません。

私の場合、韓国の学習者の、死んだ魚のようなどろっと濁った目に耐えきれませんでした。私が就職したのは魚市場じゃねえぞ!って。いやむしろ、魚市場の魚の方がもっと目がキラキラしてる!この前食べたカニなんてうますぎて気絶するかと思いましたよ!!

 

lavandin.hateblo.jp

 

いやいやすいません話がそれました。

 

でも今考えてみたら、みんながみんなキラキラした少年の瞳で授業を受けるなんて幻想です。それより、仕事が終わって疲れている学習者に、日本語を通してちょっとした癒しを提供する。なんて事を目標にしてみても良かったのかもしれません。

 

フード関係のお仕事だったら、美味しい賄いがあるとかね。私も経験あるんですが、食べ物がしっかりしている会社は、それだけで心身とも健康になるし、通うのが楽しいです!

 

アプリ開発のお仕事をやっていて思うんですけど、なんと言ってもこれでいけるかな?とドキドキしながらビルドが通った瞬間!思い通りの画面が出てきてくれた瞬間!あー、狙い通り!やったな、嬉しいなぁ!って思うんですよね。

 

本当に小さな事ですけど、夢のない、つまんないように見える仕事でも、感動する瞬間ってあるんですよ。

「そんなみみっちいことで満足しているの?つまんない人生!パソコンの黒い画面ばかり触って、ロボットみたい!何が楽しいの?もっとビッグな事をやらなくちゃ!」

…と笑うようなやつには、言わせておけばいい。感動に大きいも小さいもありません。

 

不安でいっぱいかもしれないけれど、世界って結構明るいんです!教室の外にも、楽しいことってたくさんあるんですよ。

 

アドバイス5「でも、もうちょっとだけ頑張ってみませんか?」

 

とそんなこんなで、言いたい放題言ってきましたが、なかなかどうして転職活動というのも労力がいるんですよね…。

私は長い間日本語教師になれませんでしたし、プライベートレッスンやりたい人を募集しても全然集まらない、エンジニアになりたい!と思ってからもなかなかいい仕事がなく、やっと就職したと思ったらリストラ、倒産…。

思えば、数え切れないくらい履歴書を書いて、送って、祈られてきました。

 

 

(あっでも、お祈りすらしてくれない会社もたっくさんあるんですよね!まったく失礼な人たちだよなぁ〜)

 

転職の大変さをわかっているからこそ、「そーだそーだ、辞めちまえ!」なんて軽々しく言えないんですよね。

毎日の授業も大変ですけど、とりあえず食事と睡眠の時間が確保できて、お給料も滞りなく振り込まれているのであれば、むしろ辞めた方がしんどいって事もありえます。

逆にいうと、食事、睡眠、お給料のどれかがヤバくなってきているのであれば、割と真面目に緊急事態です。今すぐ行動を開始しましょう。

 

日本語教師というお仕事は、学校、大学、学院、オンライン…本当に色々なスタイルがあります。今ここで辞めてしまったとしても、長い人生、いつかまた日本語教育に片足を突っ込む機会があるかもしれない。

もし辞めてしまうのだとしても、あなたが今までやってきた事は、決して無駄にはなりません!

 

もしよろしければ、私と一緒に日本語学習アプリでも作りませんか?おまちしております(笑)。